奥会津の古文書―長谷部家文書の魅力―
平成23年7月の豪雨災害により一部不通が続くJR只見線の復旧復興を後押しするため、福島県重要文化財に指定されている南会津郡只見町叶津ゆかりの長谷部家文書を取り上げ、奥会津の歴史的魅力を取り上げます。
長谷部家は、江戸時代に叶津村の名主を務めており、産業に関する史料が多数遺されています。
山深い環境の中で、山からの恵みである山林・鉱物資源などを活用すると共に、養蚕を行い、晒布を特産物としていた暮らしに注目します。
また、叶津村には、越後と南会津を結んだ峠道「八十里越」の叶津口留番所が置かれました。
人・物が常時行き来し、戊辰戦争時には旧幕府軍・新政府軍が往来した姿を史料から辿ります。
叶津口留番所とは?
叶津口留番所は、叶津番所と呼ばれている、戦国時代から続いた会津と越後を結ぶ八十里越の関所のことです。
江戸時代には、長谷部家住宅が叶津番所として、八重里越えの関所として通行人や物資の出入りを監視する役目を担っていました。
長谷部家住宅は、叶津村名主宅であり、明治時代には戸長役場として使用されました。
長谷部家住宅は、江戸後期の建築で、規模の大きな厩中門造りです。建物内は、高い天井や隠し部屋があり、タイムスリップ感覚を味わえます。
現在は叶津番所を守る会の会員制別荘になっており、宿泊が出来るようです。
入館料500円で見学可能です。
長谷部家住宅は、福島県指定の重要文化財です。また、番所後方には築300年程度といわれる国重要文化財「旧五十嵐住宅」があり、自由に見学ができます。
概要
【会 期】 開催中~12月24日(日)
【時 間】 午前8時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
【会 場】 福島県歴史資料館展示室
【休館日】 9月11日(月)・19日(火)、11月13日(月)
※これらの日のほか、メンテナンスのため臨時休館する場合があります。
【入館料】 無料
◎詳しくはこちらから
⇒ http://www.history.fcp.or.jp/2017/okuaizu.html