会津若松市 東山温泉

会津若松市 東山温泉
国の文化財に登録されている木造旅館「向瀧」

路線バスを降りると鄙びた温泉街が

会津若松市内を循環するバスを「東山温泉駅」で下車すると、そこはもう山間にひっそりと広がる東山温泉です。

 

温泉街を貫く湯川に面して、宿が立ち並ぶ東山温泉は、ついさっきまで市内観光していたことを忘れてしまうほど、落ち着いた温泉街。

 

まさに会津若松の奥座敷といった風情なのです。

 

会津若松市 東山温泉

八咫烏に導かれた行基が発見した東山温泉

東山温泉は、開湯は8世紀後半、または天平年間に、行基によってなされたと伝えられています。

 

開湯から1300年以上という古い温泉です。

 

伝承によると、行基は三本足の烏(八咫烏)に導かれて、東山温泉を発見したと伝わります。

 

八咫烏は、神武天皇を先導したとされる三本足のカラスのことです。

 

また行基は、八咫烏の鳴き声につられて東山の峰をのぞむと、軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)・妙見菩薩(みょうけんぼさつ)・聖観音(しょうかんのん)があらわれたため、三社権現をたてまつり、この地を霊場としました。

 

それが、羽黒山湯上神社(はぐろさんゆがみじんじゃ)で、かつては東光寺というお寺でした。

 

今でも、羽黒山湯上神社は東山温泉のパワースポットとして知られていますので、体力に自信のある方は、ぜひお参りしてください。

 

奥宮までは、1225段の羽黒坂があります。

 

 

霊場として開かれたこともあり、東山温泉には、神社などの信仰の場所が多いという特徴があります。

 

羽黒山湯上神社のほかには、次のような神社があります。

  • 湯泉神社(ゆせんじんじゃ)
  • 高志王神社(こうしおうじんじゃ)
  • 大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)

 

温泉街のあちこちに、虚空蔵尊や馬頭観音、夜泣き地蔵、伏見観音などがありますので、散歩がてらに、温泉街を一周するのもおすすめです。

 

会津若松市 東山温泉
夜泣き地蔵
会津若松市 東山温泉
虚空蔵尊へと至る階段
会津若松市 東山温泉
旅人が雨宿りした洞窟にある馬頭観音

 

こんなふうに古びて、落ち着いた東山温泉ですが、温泉街を抜けるとすぐに市街地という利便性があります。

 

山あいの温泉地の多くは、市街地から離れた場所にあるため、多少の不便を我慢しなければならないことが多いのですが、東山温泉にはそんな不安がありません。

 

ただし、温泉街にはコンビニはありませんので、あしからず。

 

土方歳三が傷の療養に利用した東山温泉

東山温泉は、土方歳三が、宇都宮で負傷した傷の療養に利用した温泉として知られています。

 

かつての東山温泉は、会津藩の湯治場として、また会津藩公が愛した温泉です。

 

鶴ヶ城からもほど近く、東山温泉から会津若松市内までは10分程度。

 

土方歳三が療養に利用した不動滝源泉は、今でも東山温泉の源泉の一つとして利用されています。

 

会津若松市 東山温泉
土方歳三のウォールアート

まずは足湯

東山温泉には、湯川の近くに無料の足湯があります。

 

東山温泉の泉質は硫酸塩泉(カルシウム・ナトリウム硫酸塩・塩化物泉)です。

 

硫酸カルシウムには、鎮静・消炎・解熱作用があり、痛みやかゆみをやわらげる「傷の湯」と言われています。

 

吹き出物やあせもなどには、抜群の効果があります(体験済み)。

 

源泉温度は50℃~60℃ですが、足湯はちょうどよい温度になっています。

 

湯量は、毎分2000リットルもあります。

 

この足湯に入ると、土方歳三のウォールアートが目に入ります。

 

足湯の利用は4月~11月まで。

 

会津若松市 東山温泉

手塚治虫が愛した東山温泉

漫画家・手塚治虫は、会津に3回も訪れています。

 

東山温泉の奥のほうにある宿にも、手塚治虫が滞在したようです。

 

昭和34年4月に、手塚治虫は会津に一週間滞在。

 

会津漫画研究会のメンバーの案内で、観光地を巡ったり、地元のPTAや貸本屋さんを集めて座談会を開いたり、児童養護施設でマンガ教室を開いたり、毎日精力的に活動したそうです。

 

そして、会津若松の名所旧跡や観光地の様子が、当時連載されていた『スリル博士』のなかに描かれることとなりました。

 

会津若松市内を見て回ると、手塚治虫の足跡が、あちこちに残されていることに気付かされます。

 

竹久夢二も愛した東山温泉

東山温泉には、竹久夢二も何度も滞在しています。

 

それが「会津東山温泉 くつろぎ宿 新滝」です。

 

この「新滝」は、江戸時代には会津松平氏の別荘であり、明治以降は定宿として発展したという歴史があります。

 

会津若松市 東山温泉
新滝

 

橋のたもとには与謝野晶子の碑、そして「新滝」の館内には、竹久夢二が逗留した痕跡が、たくさん掲示されています。

 

竹久夢二が描いた作品も残されていますので、ロビーの隅々までご覧になってください。

 

会津若松市 東山温泉
竹久夢二の写真

自噴泉のある会津藩公の別荘

「新滝」は、会津藩の代々の藩主が愛したという自噴泉「千年の湯」をもつ宿です。

 

玄関をはいると、右手に自噴泉「千年の湯」があります。

 

会津若松市 東山温泉

 

天然岩風呂「千年の湯」は、源泉温度が36.9℃ですが、東山温泉の源泉が混ぜられているため、ちょうどよい温度に調整されています。

 

さらりとした温泉で、しばらく入っていると体の芯から温まってきます。

 

50分1000円で貸切にできますので、貸切で自噴泉のかけ流しを楽しんでください。

 

湯川のせせらぎを聞きながら浸かると、リラックス効果抜群です。

 

会津若松市 東山温泉
大正時代の写真とまったく同じ岩風呂

 

岩風呂で自噴泉の「千年の湯」の反対側には、露天風呂があります。

 

こちらは、源泉の種類が異なり、「新滝」のほかの風呂と同じ混合泉となります。

 

会津若松市 東山温泉
クリーンで清潔感のある露天風呂

土方歳三が療養した源泉かけながし「わたり湯」「猿の湯」

千年の湯の露天風呂、そして「わたり湯」「猿の湯」は、混合泉です。

 

不動滝庭園混合泉という名称で、源泉温度は52.3℃。

 

不動滝庭園1号泉というのが、土方歳三が療養した源泉のようです。

 

会津若松市 東山温泉
猿の湯
会津若松市 東山温泉
わたり湯

 

どこも清潔に保たれていて、居心地は抜群の温泉です。

 

「新滝」のなかだけでも、4ヶ所のお風呂が楽しめ、湯巡りができます。

 

また、徒歩数分で行ける姉妹館の「会津東山温泉 くつろぎ宿 千代滝」のほうの温泉も楽しめます。

 

会津若松市 東山温泉
会津若松市 東山温泉

 

代々の藩主が愛したという自噴泉「千年の湯」のほかに、「わたり湯」、土方歳三が傷を癒やした源泉を利用した「猿の湯」など、すべてが源泉かけ流しです。

 

居心地の良い別荘体験

会津東山温泉 くつろぎ宿 新滝」にいると、松平家の別荘であったためか、居心地の良い別荘に滞在するような感覚になります。

 

会津若松市 東山温泉

 

共有スペースのライブラリーラウンジは、まるで別荘のような雰囲気があります。

 

しかも、宿泊者向けにフリードリンクが用意されていて、いつでも気軽に利用できます。

 

末廣酒造の梅酒、焼酎なども自由に飲めるのです。

 

会津若松市 東山温泉
フリードリンクバー
会津若松市 東山温泉
会津若松市 東山温泉

食事処の雰囲気も◎

地元の食材、そして会津の伝統的な料理を提供してくれる食事処も、雰囲気が良く、スタッフも好感の持てる方ばかりでした。

 

もちろん食事も美味しく、地酒も豊富に揃っています。

 

会津若松市 東山温泉
ダイニング「遊山」

 

日本酒をお手頃価格で楽しみたい方には、姉妹館の「会津東山温泉 くつろぎ宿 千代滝」の日本酒バーがおすすめ。

 

会津の地酒を揃えたバーでは、一杯300円から900円程度で、会津の地酒が楽しめます。

 

会津若松市 東山温泉

 

「新滝」では、枕コレクションがあり、自分にあった枕を選ぶことができます。

 

ライブラリーラウンジの横に枕コレクションがありますので、身体に合わないな、と感じたら、利用してみてはいかがでしょうか。

 

JR会津若松駅から市内循環バスで20分ほど

東山温泉までは、市内循環バス「あかべぇ」を利用すると、20分ほどで「東山温泉駅」に到着します。

 

バス料金は、どこまで乗っても一律210円になります。

 

市内循環バスは2系統ありますが、方向を間違えても乗っても、時間はかかりますが東山温泉の入り口までは走っていますので、あわてないでください。

 

会津若松市 東山温泉
東山温泉の最奥にある「雨降り滝」

会津若松市 近藤勇の墓所がある天寧寺

 

天寧寺は、蘆名氏の菩提寺として栄えた曹洞宗の寺です。

現在では、新選組の近藤勇の墓がある寺として知られています。近藤勇と土方歳三が寄り添うようにたたずむ墓所があります。

詳しくはこちら⇒

 


会津若松市 戸ノ口堰洞穴(とのぐちせきどうけつ)

 

慶応4年(1868年)8月23日、戊辰戦争の戸ノ口原の戦いから敗走した白虎隊士20名が、戸ノ口堰洞穴150メートルの用水トンネルを潜り抜けました。

戸ノ口堰洞穴は飯盛山の中腹にあり、鶴ヶ城の様子をみた白虎隊士らは、すでに落城していると勘違いし自刃にいたります。

詳しくはこちら⇒

 


www.food-fukushima.jp Blog Feed

会津若松市 東山温泉 (月, 26 8月 2019)
>> 続きを読む

会津若松市 国登録有形文化財 末廣酒造「嘉永蔵」 (Sat, 24 Aug 2019)
>> 続きを読む

会津若松市 国指定重要文化財・文部省指定史跡 滝沢本陣横山家住宅 (Sat, 24 Aug 2019)
>> 続きを読む

会津若松市 斎藤一の墓がある阿弥陀寺 (Sat, 24 Aug 2019)
>> 続きを読む

会津若松市 戸ノ口堰洞穴(とのぐちせきどうけつ) (Sat, 24 Aug 2019)
>> 続きを読む

会津若松市 国指定重要文化財 さざえ堂 (Sat, 24 Aug 2019)
>> 続きを読む

戊辰150年 JR会津若松駅で買える日本酒「斎藤一」 (Fri, 20 Jul 2018)
>> 続きを読む

会津若松市 芦ノ牧温泉 (Sun, 26 Nov 2017)
>> 続きを読む

なりきり新選組「新選組フォトコンテスト」来年1月末日まで (Tue, 31 Oct 2017)
>> 続きを読む

会津若松市 近藤勇の墓所がある天寧寺 (Sat, 19 Aug 2017)
>> 続きを読む

会津若松市 史跡若松城跡 鶴ヶ城 (Tue, 15 Aug 2017)
>> 続きを読む

ミシュラン・グリーンガイド東北Web版で「さざえ堂」「五色沼」「新宮熊野神社」がひとつ星獲得! (Sat, 10 Dec 2016)
>> 続きを読む

手塚治虫漫画キャラクタースタンプラリー 今日スタート (Fri, 01 Jul 2016)
>> 続きを読む

会津松平家の資料から池田屋事件で近藤勇の第一声「御上意」 (Sun, 19 Jun 2016)
>> 続きを読む

手塚治虫「スリル博士」の舞台、会津東山温泉でスタンプラリー (Wed, 09 Mar 2016)
>> 続きを読む

東北清酒鑑評会で末広博士蔵が最優秀を受賞! (Fri, 13 Nov 2015)
>> 続きを読む

新選組 斎藤一の新史料、直筆の従軍歴 (Sun, 06 Sep 2015)
>> 続きを読む

旧会津藩士が明治政府を相手に公債交付を勝ちとった裁判資料を発見 (Fri, 10 Jul 2015)
>> 続きを読む