
ペグマタイトとは?
ペグマタイトとは、「巨晶花崗岩」とも呼ばれる石英や長石など鉱物を主成分とした非常に大きな結晶が集合した岩石のことです。
鬼御影(おにみかげ)と呼ばれることもあります。
ペグマタイトに含まれる鉱物をペグマタイト鉱物と呼びます。
蛍石、トパーズ、緑柱石、電気石、柘榴石などの貴石や半貴石が代表例です。
また、放射性元素や希土類を含む、燐灰ウラン石、モナズ石、コルンブ石、リチア電気石等もあります。
ペグマタイトに含まれる石英はガラスの材料に、長石は陶器の材料につかわれていました。
日本三大ペグマタイトとして、
- 福島県石川町および水晶山一帯
- 岐阜県苗木地方及び長野県木曽田立
- 滋賀県田上山
があります。
福島県の阿武隈山地はペグマタイトを産出する地域で、鹿島大神宮のペグマタイト岩脈は神域であったことから、採掘されなかったのかもしれません。
鹿島大神宮のペグマタイト岩脈は、露出している面の延長は約40m、幅14m。
さらに地下10m、境内には1万4,000tもの岩脈があると推定されている、国の天然記念物です。
ちなみに、同じく国の天然記念物に指定されているペグマタイトとして、福岡県長垂の含紅雲母ペグマタイト岩脈もあります。


鹿島大神宮とは?
鹿島大神宮は、天応元年(781年)に、鹿島神宮(茨城県鹿嶋市)より勧請したのが始まりとされています。
ペグマタイト岩脈の入り口になりますから、目印は鹿島大神宮の鳥居になります。


車を止めて、初めて気づくくらいのさりげなさです。

よくよくみると、こんなに立派なものが2本も建っています。

車を降りて鳥居をくぐり、神社のほうに進むと石段があります。
この石段をのぼると、ペグマタイト岩脈がすぐに目にはいります。
社務所の方はすごくそっけなく「あがったところにあります」と教えてくれましたが、そのとおりでした。
鹿島大神宮には、郡山市の重要有名民俗文化財の絵馬があります。
たて51センチ、よこ90センチの家形で、画面中央に神官が曳く神馬が描かれています。
この絵馬は、1556年に奉納されたもので、福島県内で現存する最古のものです。
一般公開はされておりませんが、機会があったらぜひ拝見したいものです。