福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)

福島市 文知摺観音

歌枕の地「信夫文知摺(しのぶもちずり)」

文知摺観音・普門院を中心とした信夫文知摺公園には、「もちずり石」を中心に、福島県重要文化財の多宝塔などのほか、松尾芭蕉、正岡子規、沢庵和尚芋銭などの多くの句や歌の碑が建立されています。

 

福島市 文知摺観音
文知摺(もちずり)石
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)

 

「信夫文知摺(しのぶもちずり)」は、かつて都人に珍重され、一世を風靡したと言われる「文知摺絹(もちずり絹)」の発祥地として知られています。

 

この「文知摺」は、信夫地方に存在した染色法であり、紋様のある石に絹をあてがい、その上から忍草の葉や茎を擦りつけて染色したものです。

 

「文知摺絹(もちずり絹)」には、独特のみだれ模様が見られたことから、心の乱れを表す歌枕「しのぶもちづり」「しのぶずり」として、広く歌の世界で用いられてきました。

 

「みちのくの 忍ぶもちずり誰故に 乱れ染めにし我ならなくに」と、河原左大臣源融(みなもとのとおる)の歌は、この地の娘・虎女との悲恋を歌ったものとして知られ、古今集にも納められています。

 

福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)

源融と虎女の悲恋伝説

伝説では、陸奥国の按察使(あぜち)であった源融(みなもとのとおる)が、お忍びでこの地を訪ねたとき、道に迷って困っていました。

 

そのとき、この地方の長者に助けられ、長者の娘・虎女と恋に落ち、1ヶ月も滞在します。

 

しかし、源融のもとに都からの使いがやってきたため、自分の身分を明かし、源融と虎女は再開を約束して、いったんは別れます。

 

再開を待ちわびた虎女は、文知摺観音に百日参りの願をかけ、ついに満願の日を迎えますが、源融からは、なんの便りもありませんでした。

 

嘆き悲しんだ虎女が、文知摺石をふとみると、そこには源融の顔が浮き上がって見えたそうです。

 

虎女が文知摺石にかけ寄ると、幻は消え、虎女は病の床についてしまいます。

 

「みちのくの 忍ぶもちずり誰故に 乱れ染めにし我ならなくに」と歌った、源融の歌が届けられたのは、このころだったと伝えられています。

 

また、虎女が文知摺石に幻影を見たことから、文知摺石は別名「鏡石」とも呼ばれています。 

 

福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
虎女と源融の墓

県重要文化財 多宝塔

福島県の重要文化財に指定されている多宝塔は、関東以北では数少ないものであり、東北地方では、この地にある多宝塔だけです。

 

寺伝によると文化9年(1812年)に、安洞院八世光隆和尚が建立したと伝わります。

 

正面の唐破風は、この多宝塔独自のものです。

 

福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
多宝塔
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
明治時代に銅葺きされた板葺き屋根
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)

信達三十三ヶ所二番札所 観音堂

文知摺観音の地は、古くから霊場として知られ、信達三十三ヶ所二番札所となっています。

 

この観音堂は、もともと南面して建立されていましたが、明治18年に、文知摺石周辺を整備した際に、場所を変え、西面することになります。

 

本尊は、行基作と伝わる二寸二分(約6・5センチ)の木造観音で、33年に一度、開帳されています。

 

次回は2049年に予定されています。

 

福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
観音堂
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
後方からみた観音堂
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)

紅葉の名所

文知摺観音(信夫文知摺公園)は、モミジの赤が美しい、紅葉の名所です。

 

11月上旬頃が見頃です。

 

福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)

JR福島駅から路線バスで20分

文知摺観音までは、JR福島駅前(東口)から路線バスで20分ほど。

 

掛田線の文知摺・大波経由に乗ると、文知摺観音の前まで、バスで行くことができます。

 

バス料金は430円で、SUICAなど交通系電子マネーは使えません。

 

また、少し歩きますが、別の路線バスでも、文知摺観音周辺まで行くことは可能です。

 

福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)
福島市 文知摺観音(もちずりかんのん)

福島市 土湯温泉

 

歴史は古く、文治5年(1189年)「吾妻鏡(あづまかがみ)」に土湯の名称があります。

吾妻山に近いため、修験者の生活の場として、江戸時代には宿場町として、土湯温泉は栄えてきました。

 

【泉質】単純泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉など宿によって異なる

【源泉温度】宿によって異なるがおおむね高温 

【適応症】泉質によって異なる

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福島市 中野不動尊

 

中野不動尊は、恵明道人がカモシカに導かれてこの地に入り、山神のお告げにより三ケ月不動明王を祀り、九字の火を点したのがはじまりとされています。開山から830年以上という古刹。奥の院の洞窟めぐりが有名です。

詳しくはこちら⇒


福島市 みちのく福島路ビール

 

福島市の「アンナガーデン」に隣接し、地ビールが楽しめるのが「みちのく福島路ビール」です。

酵母が生きている地ビールを、1杯500円で味わうことができます。

定番のピルスナー、苦味の少ないレッドエール、そして福島の桃をつかったピーチエールの3種類のほかに、発泡酒の桃のラガー(瓶入り)もあります。

詳しくはこちら⇒


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